半ば報告になりますが、先日とある大好きなゲーム会社の系列会社に内定をいただくことができました。
ゲーム業界で就職したいなぁと3年ほど前から思い始めて、なんとなく情報を集めたりゲームプログラミングの参考書を買ったりしていました。
ただ、当時情報収集する上で「具体的にどんなことをすればいいのか」参考になる情報が意外と少なかったため、それなりに苦労しました。
そこで、今後ゲーム業界に就職したい方に向けて、今回はゲーム会社の就活で役に立ちそうな事を筆者の経験に基づいて簡単に紹介します。
プログラマー職希望の人向けの記事です。
一般的な採用の流れ
エントリー → 書類・ES選考 (作品提出) → 筆記試験 → 一次面接 → 二次面接 → 内定
何社か選考の流れを調べましたが、プログラマー職だとおおよそこんな感じだと思います。
作品提出
デベロッパー、パブリッシャーの違い
おおよそは他の業界と同じですが、大きく異なるのがエントリー時に作品提出を求める企業が少なくない事です。
筆者の体感的にプラチナゲームズやゲームフリークのようなデベロッパーは、ほぼ作品提出が必要(もしくは任意)だった気がします。
なので、デベロッパー希望なら何かしらの形で1本のゲーム作品を完成させておく必要があります。
ゲーム学校の専門学生なら心配ないと思うのですが、大学生は自発的に行動しなければ通常、ゲームを作る機会なんてないと思うので気をつけてください。
逆に、任天堂やセガのようなパブリッシャーは、作品提出をほぼ受け付けていなかったと思います。(プログラマー職に限る)
とはいえ、作品提出を求められないからといって、実際にゲーム制作をしたことがあるかないかでは面接での説得力が天地の差になりますので、
プログラマ職を希望する以上、ゲーム制作経験を最低一回は積んでおくべきだと思います。
就活を始める前の早い段階(大学2,3年生)から作っていないと絶対に間に合わないので、ゲームを仕事にしたい人は自分から早めにやりましょう。
ゲームの作り方
ゲームを作る方法ですが、UnityやunrealEngineのようなゲームエンジンは使わないほうがいいです。
確かにゲームエンジンを使うと簡単にクオリティの高いゲームが作れますが、
プログラマー採用で採用者が見ているのは、その人が「面白くて見た目が綺麗なゲームが作れるかどうか」ではなく、「ゲームが動く仕組みをどれだけ知っていて、プログラミングのセンスがあるか」なので、
ゲームエンジンで効率的に面白いゲームを作ったとしても評価されないことが多いです。(友人がゲーム専門学校の授業で教えられたらしい)
DirectXやOpenGLで地道に勉強しながら作ったほうが絶対にいいです。
ただ、初めてのゲーム開発の導入としてゲームエンジンを使うのは良いと思います。最初からエンジンに頼らずゲームを作ろうとすると絶対途中で折れます。
ゲーム作りの楽しさを知った上で、最終的にはゲームエンジンに頼らず作れるようになったほうがいいです。
Cygamesの開発ブログでも同じことが語られています。
あと、大抵のゲーム会社はC、C++で開発したことがある人を求める人材として挙げているので、この2つの言語には必ず触れておきましょう。
こんな人にオススメの書籍
ゲームエンジンに頼らない
この「ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術」はセガの教育カリキュラムに従って書かれた本で、マジで勉強になりました。C++の分かりにくいポインタについても、現場での有用性を解説してくれています。
正直、めちゃくちゃ難しかったですが採用面接でこの本について話した時のウケが良かったので、多分業界でも有名な本なのだと思います。
とりあえず作ってみる
この「Unityの教科書」はUnityの使い方とC#の基礎知識について懇切丁寧に説明してくれているので、入門書には最高だと思います。
イラストも可愛く図の説明も過剰なほど挿入しているので、とりあえずなにかゲームを作ってみたいって人にはピッタリです。
C++について学ぶ
C++の参考書を買う際は、ねねっちとおそろいなので「ロベールのC++入門講座 」がいいと思います。
ES提出(志望動機)
素人なので偉そうなことは言えませんが、初歩的なES(エントリーシート)の書き方についてです。
ゲーム業界を志望する人に超ありがちなんですけど、「ゲームが好きだから、〇〇シリーズが好きだから」みたいな志望理由を書く人が多いんですね。
こういう志望理由は多分落とされます。
ゲームや特定のタイトルが好きなのは勿論いいんですが、この業界を志望する人がゲーム好きなのは皆分かってます。それだけを全面に押し出してアピールするのはNGです。
プレイヤー目線のファンレターを書くんじゃなくて、一人のクリエイターとしてその会社で働く理由を書きましょう。
筆者は就活中、主に下記の3つを軸に志望理由を書いていました。
- 自分が人生で何を目標にして生きるのか
- その目標を達成するためになぜゲーム業界を選んだのか
- ひいてはなぜその会社を選んだのか。
ESを主軸に面接は行われるので、心にも思っていないことを書くと必ずボロが出ます。
ゲーム業界を志望している以上、ゲームに対する情熱を持っているはずなので正直にそれをぶつけましょう。
筆記試験
ゲーム会社は大抵、SPIなどの適性検査の他に通常の筆記試験があります。
どんな問題が出たかは具体的に書けませんが、筆者が受けた試験は
- 中学校レベルの国語、英語
- 高校基礎レベルの数学、力学
- 時事問題
- 簡単なプログラミング問題
など、一般教養を試すような、情報系の大学生であれば普通に解けるような問題でした。
数学と力学を復習したい人は
筆者は数学と力学を3年間くらい丸々扱っていなくて小学生レベルの知識だったため、
この本で数学と力学を復習しました。
この「ゲーム開発のための数学・物理学入門」はゲーム開発で用いる数学と力学の基礎を、ゲーム開発の目線ですごく丁寧に解説してくれています。
数学の公式や物理処理をC++で実現する方法についても解説しているため実際にゲーム開発をするときにも役に立ちます。

面接
大きい声でハキハキと笑顔で志望動機や自己PRを語ってください。ゲーム会社を受ける人は根暗な人が多いので、これに気をつけるだけでアドになります。
実際にゲーム制作を行った事を話した場合は、その際にどんなところで工夫したか、苦労したか、解決したかを根掘り葉掘り聞かれます。
なので、制作からしばらく期間が空いている場合はそのプログラムを見返して、当時のことを思い出しておいたほうがいいです。
質問の回答になっていないような、長々と一方的な返答はしないようにしましょう。
あなたがその会社のファンの場合、あなたの知っている社長や有名クリエイター面接で話すことになりますが、緊張しないようにしてください。
内定
おめでとう!
まとめ
色々と自分の調べたことや考えを述べましたが、筆者は採用者でもなんでもないので、この記事はあくまで参考の1つとして考えてください。
もし今後ゲーム業界に入ろうと思ってる人の参考になれば嬉しいです。
それでは!